グローバルキッズ&ユースマガジン

2018年6月号

【今月の論点】聞こえていますか? 海外ルーツの子どもたちの「声」

2018年06月20日 19:25 by ysc_globalschool

★「今月の論点」では、YSCグローバル・スクール(NPO法人青少年自立援助センター 定住外国人子弟支援事業部)の代表・田中宝紀による記事をお届けします。

先日、あるウェブサイトがオープンしました。そのサイトの名前は「HAFU TALK」(ハーフ トーク)。「『ハーフ』や海外ルーツの人々の暮らし、経験、研究などを発信・共有する、語らいのプラットフォーム」として、インタビューやコラムを掲載していくそうです。

 

トップページには、こんな言葉が掲載されています。

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日本で育ち、働いているかれらに対する社会の眼差しは時に厳しく、いじめや偏見を経験することもあります。そして、十分に情報共有がなされていないため、他のハーフの経験について知る機会は実はあまりありません。さらに、メディアのイメージが強いため、かれら自身を知る前に、ハーフのイメージだけが日本社会で拡散されています。

そこで、このようなイメージではなく、実際にどのように日本社会で暮らしているのか、働いているのか、生活しているのか、ということもインタビュー等で発信していきます。

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海外ルーツの人々どうしが経験や情報を共有できる場は不足しています。彼らが日本社会でどのように日々の生活を営んでいるのか、メディアで語られる限定的なイメージを超える情報がなかなか伝わってきません。HAFU TALKはそうした課題にチャレンジし、同じ社会に生きるひとりの個人としての「ハーフ」や、海外ルーツの人々にフォーカスしようとしています。

HAFU TALKの希少性は、「海外にルーツを持つ若者」によって発案・運営されている点にあります。これまで研究者やメディアが「第三者的視点」から「記述」してきた「ハーフ」や海外ルーツの人々の姿ではなく、当事者自身による声、当事者が当事者から見聞きした姿がこうして発信されようとしていることは個人的にうれしく、社会にとっても新たな視点を提示する重要なものだと言えます。

 

分厚い防音壁

海外にルーツを持つ子どもたちに話を聞くと、多くが日本社会の中でいじめや差別を受けた経験を持っています。

日本語ができてもできなくても、「海外にルーツを持っている」がゆえに心無い言葉に傷ついたり、誤解や偏見に悩んだり。日本で生まれ育ち、日本語だけを話し、日本以外の国に行ったことのない子どもですら「国へ帰れ」と言われることもよくあります。

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